
記者会見、プライベートセミナーは9月27日・9月28日にわたり東京のホテルニューオータニで開催。 CEOコリン・アングル自らが、実に4年ぶりの新シリーズ、「ルンバ700シリーズ」の発表をはじめ、アイロボット社の軌跡や未来について熱く語りました。
「ルンバ700シリーズ」は、コリン・アングル曰く「不思議がギュッとつまった、非常に大きな秘密を持ったロボット」。開発には、日本の消費者の意見も大いに取り入れられ、今まで以上に日本の住環境に適した掃除を実現するための改良がなされました。
具体的な機能は以下となります。
・新テクノロジー「iAdapt™(アイ・アダプト)」が、小回りのきいた動きを可能に。複雑な形状や家具の多いお部屋にも、より的確に対応
・新たに「ヒカリセンサー」を使用し、日本に多い綿ぼこりのような軽いゴミを、より確実に掃除することが可能に
・障害物への衝撃をソフトにする「ソフトタッチバンパー」の材質を、ラバー状に改良
・空気清浄機にも搭載されるほどの高性能なフィルターを装着し、吸気よりもきれいな排気を実現
・ダスト容器にゴミが満タンになったことを知らせる「ゴミフルサイン」を搭載
これらはすべて、日本をはじめ世界中のユーザーからの要望をもとに実装された新機能です。ユーザーからの声が、ルンバの掃除力や使い勝手につながっています。
部屋をきれいにするためは、掃除が必要なところをあちこち動き回り、いろいろな角度から掃除をする、その機能がとても重要だとアイロボット社は考えています。そうして10年以上にわたり開発してきたものが、"iAdapt™(アイ・アダプト)"というテクノロジーです。人工知能AWARE®(アウェア)の持つ能力を最大限に引き出したテクノロジーにより、ルンバは部屋を回り、ゴミがあればそこに留まって、きれいになるまで掃除し続けることができます。
壇上に姿を現した、ルンバ700シリーズ
日本での新・ルンバ発表に喜ぶコリン・アングル
ルンバ700シリーズのデモンストレーションの様子退屈、不衛生、危険な仕事はたくさんあります。このような仕事から人間を解放したい、という理念のもと、アイロボット社は設立されました。
現実に存在する問題を解決し、世界に変化をもたらすようなロボットの開発を、常に目標として掲げています。
アイロボット社のロボットは、世界中でたくさんの人々を「退屈」「不衛生」「危険」な仕事から解放しています。
たとえばアフガニスタンでは、地面や洞窟に巧みに隠された高性能爆弾を取り除くために、アイロボット社のロボットが活動しています。
2010年4月にメキシコ湾に深刻な環境被害をもたらした石油流出事故では、海洋探査ロボット「Seaglider(シーグライダー)」が、海底に潜む大量の原油を発見しました。
また、2011年3月に発生した東日本大震災では、地震と津波によって被害を受けた福島第一原子力発電所に、多目的作業用ロボット「PackBot(パックボット)」と「Warrior(ウォリアー)」という2種類のロボットが送られました。現在も、福島第一原子力発電所内で活動しています。
ロボット開発の意義を語るコリン・アングル
世界中で活躍する多目的作業ロボット
「PackBot(パックボット)」記者発表会の最後に披露されたのは、日本初公開となる多目的ロボット開発プラットフォーム「AVA(エイヴァ)」です。企業や研究機関が、それぞれの目的に合わせた実用的なアプリケーションを手軽に開発できるという、アイロボット社の最新の試みです。
「AVA(エイヴァ)」は、家庭では執事のように家庭内の仕事の中核的な役割を果たし、社会では福祉や介護をはじめとしたさまざまな課題を解決する…そんなビジョンに基づき開発されました。
留守中でも家の安全を守ってくれる、薬を飲む時間や、運動する時間を教えてくれる、ライブチャットで医師の診察を受けられる…。
それらがアイロボット社の描く「ロボットのある未来」のひとつです。
家庭での「AVA(エイヴァ)」の役割を説明
未来の活躍に期待がかかるロボット「AVA(エイヴァ)」※写真はプロトタイプ
記者発表会の翌日、9月28日(水)には、起業を目指す社会人や、ロボット研究を志す学生の方およそ200名を迎え、プライベートセミナーを開催しました。
「皆様と直接お話をしたい」というコリン・アングルの希望により、質疑応答のコーナーを実施。自ら質問者を指名し、答えるといった、活発なやりとりが展開されました。
たとえば「ロボット産業を発展させるために何をすべきか」?という質問に対して、コリン・アングルは「成功のカギは提携にある」と回答。特に医療の分野では、これからロボットの役割がますます重要になり、医師や病院との提携が必要になるという考えを明かしました。アイロボット社はすでにこの分野に参入していますが、さらなる成功のためには、さまざまな分野の企業との協力が必要不可欠であるとしています。
そのほか、大企業になるほど困難になるとされるイノベーション(革新的な考え方)を、風土として残すためにアイロボット社は何を行っているか?さまざまな企業が続々とロボット掃除機を発売するなか、いかにして他社と差別化を図っているか?といった具体的な質問が、次々と飛び出しました。
会場で質問を募集するコリン・アングル
多くの来場者の方々が、質問のために挙手をする様子
「良い質問ですね」とコリン・アングルを唸らせる質問も